エンジニア と 鬱:悩む人へ、診察や治療方法の話

2020-06-11

やっほーみんな息してる?しょーです。

今日はちょっと私個人の話をしようと思います。
ですが、エンジニアさんには近い話になると思います。
そうでない人も、参考になれば嬉しいなと思って書こうかなと思いました。

それではタイトルにもある通り、エンジニア と うつ病:悩む人へ、診察や治療方法の話 というのをしようと思います。

内容は、参考程度にちょっとした私の話、症状、通院、どんな薬が出てどんな効果があるのか、などをシェアしたいなと思っております。
興味があれば最後までご覧くださいな。

それでは元気よく、いや、のほほんと行ってみようじゃないか。

※ あくまで個人の意見です、お薬や症状のお話をしますが、あくまで経験者談なので鵜呑み禁物よ!

うつ状態患者の私の背景や性格

私は現在iOSアプリエンジニアとして働いている20代の男性です。
異業種を渡り歩いて、さらには海外生活もあったりで2019年7月からこのキャリアをスタートしました。

私は元々やりたいことには猪突猛進する性格で、自分がやりたいことには苦労惜しまず積み重ねるタイプです。
(友人曰く後先考えないで暴走するのでぶっ壊れているとよく言われます!)
自分で言うのもアレなんですが、根はかなり真面目気質で、人と関わる物で任された仕事があればできるだけ一人で解決しようとするし、
対人関係ではいつもものすごく頭や気を遣って人と接しているかもしれません。

人に悪く思われたくないというより、
「この人の場合、こういう発言してるってことは怒ってるからこういうレスポンスにしよう」とか、
「この人の性格的にこういう立ち周りで会話しておこう」
とかそんな感じです。この辺はみんなそうでしょうかね。

まぁ元々の性格はすごくアクティブで割と人当たりもよく、いろんな場所にも出かけていく性格でした。

ともあれです。
うつ病は、根が真面目な人だったり、頑張り屋さん、責任感が強い人、深く複雑に物事を考えてしまう人が陥りやすい病気です。
私はこの条件を Completion!!! していましたね、、
プレッシャーが多く、深い思考を日々行うエンジニアという職は、やはりこの病に陥る人が多いと言われています。

症状、診断までの経緯

症状自覚まで

私の場合、実のところエンジニア業が根本的な原因ではありません。
正直この病気は個人の性格と日常生活のチリツモが多いのですが、、

私は特に2019年、海外からの帰国などの生活環境の変化などに加え、人生の中でもいろいろ重なった年でした。

まぁ減るもんじゃないし、参考になれば嬉しいので書きますが。。
上記の他に、

  • 生活環境の変化
  • 人生に大きな影響は与えてくれた親友の死
  • 自分の実力不足によるチーム開発へ貢献できているかという不安

元々気質はあったっぽいので、これらがトリガーになり、業務にて圧倒的集中力の欠如が最初に出てきました。
正直、数時間と持ちません。
いつの間にかボーッとしていたり、違うこと考え始めたり、、
記憶力も低下しているので、10秒程前に考えていた実装フローなどもしょっちゅうぶっ飛んでましたw
数十秒毎に、「あれ、俺今何やってんだっけ」ってなるんですよ。

一番酷かったストーリーがね、他のチーム人に「そういえばそっちのプロジェクトのPMって誰さんですかー」って聞かれたときに、
「...えーっと....すみません分かんないっす(この人何言ってんだ、PMってなんのことや)」
ってなったことですね。
後から考えたらあ、なるほど、ってなりましが、普段から使ってる言葉の意味が欠落しているのを自覚した時は、
あ、俺やばいな、って思いました。
これが12月くらいのお話。

メンタルクリニックに通院するまで

それからというもの、仕事に身は入らないわ夜は眠れないわ朝は辛いわで散々です。
お酒を入れても、私の場合はダウン系なので逆効果なんですよね。

そんなこんなで、メンタルクリニックに行った方が良いのかなと頭を過るようになり始めました。
しばらくネットでうつ診断をしてみたりしてたんですが、見事どれも該当してました!
多分背中を押して欲しかったんです、だって行ったことないし、メンタルクリニック、精神科、心療内科って響きがハードル激高じゃないですか?
それで結局、身内に経験者がいたので、勧められてクリニックの通院を決意しました。

メンタルクリニック、ハードル高くないよ!

行ったことないし、メンタルクリニック、精神科、心療内科って響きがハードル激高じゃないですか?

こう書きましたけど、世間的には未だにハードルが高い科で踏み出しづらいと思います。
ですが、行ってみて思いました。

うつ病って、心のカゼなんです。精神科・心療内科はただの心の内科なのです。

こうやって思うと少し楽になりませんか?
心の病気というより、脳の病気という意見もありますが、
クリニック側も、少しでも生活に支障を感じたら気軽にお越しください、と仰ってます。
大体のクリニックは看板も出しておらず、ビルの一部を借りていたりするので人目を気にせず通院もできます。

なので私は、ハードルが高いなと感じてる人がいたら、全然硬ばらなくて大丈夫だよ!と言いたいのです。

クリニックの選び方

場所に関して

上記にも書きましたが、身内に経験者がいたので背中を押してもらいクリニックの受診を決意しました。

大体今のクリニックはホームページからのオンライン予約が可能です。
どのクリニックに行くかは自由ですが、私は近所の割と新しめのクリニックを選びました。
先生も若い人だったので、割と現代的な問題に寄り添ってくれそうだと思ったからです。

外に出るのも億劫だったし、通院することになると毎週や隔週で行くことになると思うので、絶対近場がおすすめです。
そうでないと、通院日が苦痛になります。

クリニックの評判をネットで見て行くのも良いですし、大体HPに先生の経歴など乗っているのでそれで判断しても良いですしここは自由ですが、割と先生との相性もあると思います(こればっかりは行かないとわからない、、)。
私は人見知りなので、、割と若くてフワフワしている先生に出会えて良かったと思います。

メンタルクリニック? 精神科? 心療内科?

いろいろな科や呼び方がありますよね。
専門的な知識はないのでどこをおすすめすると言うわけにも行きませんが、、

メンタルクリニック

こちらは精神科、心療内科などのカテゴリーを指す総称になるのかと思います。
HPに詳しい科について記載してあるので、そちらを見るのが良いでしょう。

精神科 心療内科

知識がないのでこう言う場所とは説明しないので、個人で調べてみてください笑

私が通っているクリニックは両方掲げています。
診療領収書には精神科という記載がありますね。
なので、両方とも記載しているところに行くのが安心かと思います(個人の意見ですからね)。

診断の流れ

事前のカウンセリング

予約して行った初診の日、私が通院しているところは先生と話す前に保健師の方と軽いカウンセリングがあるとのことだったので、その方と最初にお話しました。

内容としては

  • 日々の症状
  • 心当たりのある原因
  • それの詳細(キッカケがある場合、話したくなかったら大丈夫)
  • 個人の普段の性格(元気な時)
  • お仕事や普段やっていること
  • バームテスト

などです。
ドクターと直接話す前に、このような会話をして状況を整理していただけます。
その後にドクターと話すことになるのですが、内容を引き継いでくれるので重複することはないので心配ないです。

バームテストに関して

心理テストのようなもので、紙に木の絵を描いてその人の性格や精神状態を見るテストです。
知っている人は良いのですが、

知らない人は事前に調べないようにした方が良いです。判断内容を意識しない方が正確な診断ができます。

なのでここで存在を知ってしまった人は変に調べないでくださいね!笑

先生との診察

あとは詳細など、普段の状況、症状などより細かく先生とお話していくことになります。
そこで先生がどんな状態か判断してくれます。
話したくなければゆっくり時間をかけて、もしくは日取りを分けて話しても良いですし、自分のペースでお話しできるので何も心配しなくて大丈夫です。

ちなみに私の当時の症状としては

  • 睡眠障害(不眠、または過多)
  • 食欲不振
  • 業務に支障が出るほどの記憶力、集中力の欠如
  • 外出、会話をしたくない(友人家族含めて)
  • 楽しかったことが苦痛になる
  • ボーッとすることが増えた
  • 気分的に落ちることが増えた
  • やる気が起きない
  • 寝起きの不安感
  • 理由のない不安感
  • 消えてしまいたいという考えが生まれる

など上げたら色々ありますが、どれもうつ症状の対象でした。

そして色々お話しして診断結果を教えていただくのですが、
私の正式な病名は、適応障害 というものです。

適応障害とは?

医療的な知識はないので簡単に説明します。

簡単に説明すると、うつ病は原因がない場合が多く、適応障害の場合はキッカケとなる出来事があるということです。
一般的に、上記であげたなような問題を抱えている状態が ”うつ状態” となり、
その中で社会的業務的に支障が大きく出ている場合、適応障害と判断されることが多いそうです。

なので、家庭的な問題や対人の問題、仕事での問題をキッカケにうつ状態に陥る場合に判断されることが多いようなので、
基本的にその悪い環境からしばらく離れることで意欲が湧いたり、楽しいと感じたりすることが増えるので(お薬療法含む場合あり)、
仕事に影響が出ている場合は休職を勧められる場合もあります。

ちなみに私は始めに1ヶ月おやすみを頂き、現在2ヶ月目を頂いております。
(数週間〜数ヶ月単位で診断書を書いてもらえますが、基本的に回復には数ヶ月かかると言われています)

薬の治療

私は休職と同時にお薬での治療も開始し始めました。
今も継続して飲んでいるのですが、初めは

「抗うつ剤って、なんか飲むの怖い、、、」

と思っていました。
なので、
少しどんなお薬を飲んでいるのか紹介します。怖くないですよということを知っていただければと思って。
(何度も言いますが専門家ではないですので正式なHP等での確認をお願いいたします)


私たちは

  • 嬉しい
  • 楽しい
  • やる気がある
  • リラックス
  • 辛い

などの様々な感情を持ち合わせています。
これらは全て脳内物質が我々にそう感じさせているのです。
以前この辺の脳内物質の話を書いたので、よければ見てみてください。

エンジニアに大切かもしれないストレスと脳内物質の話

なので、うつ状態というのは通常時の脳の機能が上手く働いていない状態ということになりますね。
人間の状態を

  • 気分が上がっている(楽しい、やる気ある)↑
  • 通常(普通、リラックス) →
  • 気分が落ちている(辛い、うつ状態) ↓

の三つに分けてみましょう。

第1段階 : 気分が落ちている状態から通常へ整える

初めは、気分が落ちている状態から通常へ整えるという部分に注力して治療していきます。
うつ状態は無、もしくは喜びを感じない状態です。
いきなりいつも通りな元気な状態へ持っていくのは困難なので、リラックスできる状態へ持っていくことに専念します。
この段階では以下のお薬を処方されました。
(クリニックや個人の症状、ジェネリックによって違うのであくまで私の場合です)

レクサプロ

これはリラックスをもたらす脳内物質、セロトニンに作用し、濃度を上げることで憂鬱な気分を和らげるお薬です。
これは効果が出るまで時間がかかるので、一週間単位などで微量から容量をあげていく形で服用するもののようです。
これに基本的にリラックスの状態へ引き上げるお仕事をしてもらいます。
ドクターの判断によりますが、第2段階やその先も飲み続けるお薬です。

クロチアゼパム (リーゼ)

これは頓服薬(突発的な場合に服用する物)として処方されました。
GABAというチョコレート🍫を知ってますでしょうかね、ストレス社会で働くあなたに、で有名なあのチョコです。
実はこのGABA、神経伝達物質なのですが、このGABAの受容体であるベンゾジアゼピンという物質に作用することで、抗不安作用をもたらします。
突発的に襲ってきた不安や緊張、動悸がある場合に服用したりしますが、即効性があるのが特徴です。
私は朝がとても辛く、寝起き一番の不安が凄まじいので、毎朝これを服用しています。(数時間後に少し眠くなる場合がありますが、、)


以上が第一段階で服用していたお薬になります。

第2段階 : 通常からやる気のある状態へ整える

この段階が私の現在の治療段階になります。
第1段階で不安感が収まる状態になってきたら、次は少し体がやる気を出してくれるように治療していきます。
第1段階のお薬はお医者さんの判断に寄りますが飲み続けることになると思いますが、(頓服は別)
また少しお薬が増えるのでちょっと紹介しますね。
(私は不眠症から昼夜逆転してしまったので、この段階で睡眠薬も少し出してもらいました)

エビリファイ

ハリーポッターの魔法みたいな名前ですね。
これはやる気脳内物質であるドーパミンの受容体に作用することで意欲をあげる薬です。
私はこれを服用し始めてから、街に咲く花が綺麗だなと思えるようになったり、買い物に少し外に出ようと思えるようになりました。
これってすごい大きなことなんですよね、だって今まで無だったんですもんマジで。
なのでそう思えるようになっただけ、少し前向きになれたのかなと思います。

ルネスタ

スペインのサッカー選手みたいな名前ですよね。草。
こちらは不眠改善のために処方してもらった睡眠薬で、リーゼ同様GABAに作用し睡眠を施すお薬です。
リーゼに比べて睡眠に絞った作用のようですね。
しかし処方されるときに先生から、

「苦いですけどいいですか?」

と言われたのですが、飲んだ時は別に特に気になりませんでした、錠剤ですし。
しかし翌朝、何やら口に違和感が、、なんだか苦いぞ、、
そして気づきました、飲む物食べる物全てが苦いぞと!!!
そんな副作用があります、全く感じない人もいるようですけどね。

まとめ

ここまでが私の今の治療段階になります。
治療が進んだら追記するか新しい記事を書こうと思います。

さて、どうでしたでしょうか。
正直このような個人のことを公に残すのは抵抗がありましたが、少しでも参考になる人が居ればいいなぁ、迷ってる人の後押しに慣ればいいなぁと思ったのでシェアしたかったのです。
最初はメンタルが壊れているのを受け入れるのが嫌で受診も迷っていましたが、今は通院できて本当に良かったと思っています。
なので、もし迷っている人がいたら是非気軽に受診してみてください。
体が資本です、今まで頑張っていた体がちょっと休みたいと言っているだけです。
手遅れになるようによっぽどマシです、数千円かかるだけなんですから。

私はこの病気の発覚のお陰で生き方や日々の生活、自分の性格を見直すこともできました。
そしてこれをキッカケに、最近医療系サービスにも興味が湧いてきました。
休職することで、会社やチームに迷惑をかけてしまうとも思いましたが、使い物にならない頭と体で無理するより、
状態をよくして再スタートした方がよっぽど効率のいいのかもと思って休職も決断しました。

なので、まぁ見てくれる人がいるかは分かりませんが、
少しでも私の経験が参考に慣ればと思ってます。

周りにうつ、うつ状態、適応障害の方がいる人へ

私の身の回りの人や自分が発症してよく分かりました、これは本当に厄介な病気です。
うつ状態の時って本当に辛いんですよ、だって最悪の事態まで頭をよぎるんですから。
そういう人と接するのってやっぱり大変だと思いますよね、気を使いますよね。
でも良くなりたいと一番願っているのは当の本人であるわけです。

少し、うつ状態の人と接するときに私なりに思ったことがあるので、周りにそんな方がいる人は参考までに。

まず、うつ状態の人はどこまでも悲観的で、更に卑屈になっている場合が多いです。
なので、その人の発言や行動を否定するようなことは絶対言わないようにしてあげてください。
ほんの小さいことでも、絶望や不安を抱くことがあります。
「それよりこっちの方がいいよ」なんてアドバイスも、自分を否定された気持ちになりますので、同調してあげたりする方がいいかもしれません。

しかし、同調や同情して欲しいわけでもないんですよ、面倒くさいですよね。
あまりに逸脱していたらもちろん訂正してあげた方がいいですが、
自分の意見がある方は「確かにね、でもこっちもなかなかいいんじゃない?」
なんて風に、同調しつつ別の案を提案してあげたりするやり方が個人的にいいのかなと思います。

あとはいつも通り、変な気を使わず声をかけたり遊びに誘ったりしてください。
でも外出を拒んでいる場合も多いので、断ることが多いかもしれません、無理強いは禁物です。
本人が話したくない場合はそっとしてあげてください、ただその人の存在や意見を尊重してあげてください。
その人次第ということもありますが、私はクリニックに通い、お薬を処方してもらって、幸い友人にも恵まれ回復しつつあります。

なので、そんな人が周りにいれば暖かく見守ってやってください(私は一体何者だ)。
きっとまたその人の笑顔が見られると思います。




以上になります。
少し長くなりましたが、一人でも参考になる人が居れば本当に幸いです。
ありがとうございました、お疲れ様です、おやすみなさい。

明日は免許の住所書き換え行くぞー。

※ あくまで個人の意見です、お薬や症状のお話をしますが、あくまで経験者談なので鵜呑み禁物よ!(再)